読み方 :いんめもりーこんぴゅーてぃんぐ
インメモリー・コンピューティングとは
ハードディスクを使わず、全てのデータをメモリー上に持つことにより、処理を高速化する技術の総称。SAP HANAもその一つ。実際、SAP HANAの事例では、従来のハードディスクを基本としたシステムと比較して1,000倍、1万倍、10万倍といったケタ違いな処理時間の短縮を記録した例が報告されている。
インメモリー・コンピューティングが脚光を浴びるようになったきっかけは、メモリー価格の大幅な下落である。「処理速度が劣るものの、価格が安かったハードディスクに代わり、メモリーを使って膨大なデータを高速に処理できれば、顧客の要望にすばやく応えられるのでは?」という発想がインメモリー・コンピューティングの出発点である。
インメモリー・コンピューティングの新たな手法として、IBMが2018年4月に論文審査のある専門誌「Nature Electronics」に発表した「混合精度のインメモリー・コンピューティング」もその一つ。同社ではインメモリー・コンピューティングがAI技術の開発やコスト削減に役立つとしている。