読み方 :ぱんでみっくたいさく

パンデミック対策とは

パンデミックとは、新型インフルエンザやSARS(新型肺炎・重症急性呼吸器症候群)といったウイルス感染症の爆発的な流行のことであり、「パンデミック対策」は、パンデミックに対して国や企業などが講じる対策をいう。

過去に発生したインフルエンザのパンデミックの例としては、約6億人が感染し、約4000万~5000万人が死亡し、日本でも約39万人が犠牲になった1918年の「スペインかぜ」や、1968年の「香港かぜ」などがある。近年では、東南アジアを中心に「高病原性鳥インフルエンザ(A/H5N1型)」が流行しており、2003年12月から2005年10月までの間で、このウイルスがヒトに感染したことによる死亡例も報告されている(ヒトの発症者122名、うち死亡者62名)。この鳥インフルエンザはヨーロッパでも発生が確認されるなど、依然として流行が拡大・継続しているほか、ヒトからヒトに感染する新型インフルエンザの発生の危険性も高まっている。

人口の増加、都市の人口集中、飛行機などの交通機関の発達にともない、ウイルスが短期間に地球全体にまん延し、甚大な被害をもたらす可能性も高くなっている。WHO(世界保健機関)は、パンデミックの脅威の深刻さや事前の対策計画の必要性などを世界に知らせるため、1~6のフェーズ(警戒段階)を設けている。

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